【展覧会レポート】約2,000枚のスケッチがずらり! 「ヨシタケシンスケ展かもしれない」世田谷文学館で開催中

2013年に刊行された絵本『りんごかもしれない』(ブロンズ新社)以降、数多くの絵本を上梓し、子どもから大人まで絶大な支持を集める、絵本作家のヨシタケシンスケさん。その初めての大規模展覧会が、東京・世田谷文学館でスタートした。会期は7月3日(日)まで(日時指定制)。

本展では、ヨシタケさんの発想の源である小さなスケッチ、絵本原画、同展のために考案した立体物や愛蔵コレクションを展示。果てしなく広がる妄想やアイデア、人々のクセや仕草など、ヨシタケさん特有の“ものの見方”、それらが1冊の本として形になるまでのプロセスを体感出来る構成になっている。

中でも特に圧巻なのが、会場入ってすぐに現れる約2,000枚におよぶスケッチ群だ。ヨシタケさんが、絵本作家として活動する以前から、小さな手帳に描き溜めてきたというスケッチ。それらが複製され、壁一面に並べられている。1枚1枚は、どれも思わずくすっとなるシーンや、きらりと輝くアイデアに溢れ、ヨシタケさんのインスピレーションの一端を垣間見ることが出来る。

また、ヨシタケさんが学生時代に手がけた貴重な立体作品や、多数の体験展示なども見どころ。「絵を鑑賞する」ことに終始する展覧会も多いが、見て、触って、感じて、楽しむ仕かけがいくつも施され、ヨシタケさんの遊び心を随所に感じることが出来るのが本展の大きな魅力だ。

うるさいおとなをりんごでだまらせよう!
ヨシタケシンスケのかもしれない年表

今年が、絵本を作り始めて10年の節目となるヨシタケさん。年を追うごとに、ますます多くの人々を魅了するヨシタケさんの「頭の中」は、果てしない想像力とユーモアに満ちている。そのアイデアを身体いっぱいに浴びれば、きっと会場を出た後に、あなたの世界も少し違って見えてくる“かもしれない”。

 


「ヨシタケシンスケ展かもしれない」

会期:2022年4月9日(土)〜7月3日(日) *日時指定制

会場:世田谷文学館 2階展示室

住所:東京都世田谷区南烏山1ー10ー10

開館時間:10:00〜18:00

休館日:毎週月曜日

Webサイト:https://www.setabun.or.jp


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