来場者が主役となって「留守中のどろぼうの家に忍び込む」体験ができる「大どろぼうの家」展が東京・立川のPLAY! MUSEUMでスタートした。会期は9月28日(日)まで。
同展覧会にはヨシタケシンスケさんや谷川俊太郎さん、名久井直子さんら、さまざまな分野で活躍するクリエイターが参加。展示室は、回廊、応接室、隠し部屋など、テーマごとに8つの部屋に分かれている。
1.緑の回廊
古今東西の大どろぼうたちの肖像画が並ぶ「緑の回廊」。浄瑠璃や歌舞伎でおなじみの石川五右衛門や、太古の昔に卵どろぼうとして名をはせたラプトル、映画館で毎回遭遇する映画泥棒など、さまざまなどろぼうがずらり。自身を「タッチどろぼう」と語るイラストレーターの伊野孝行さんがユーモアたっぷりに15点を描き分けている。
2.青の応接間
「青の応接間」にあるのは大どろぼうの衣服や書籍たち。仕事に必要とされる豊富な知識を書物から学んできたというどろぼうの本棚にはさまざまな分野の専門書が。ブックディレクターの幅允孝さんがセレクトした本は会場で実際に手に取って楽しむことができる。
3.赤の隠し部屋
どろぼうに関する資料や絵本がところ狭しと並ぶ「赤の隠し部屋」。祖父から孫まで三世代にわたって集められただけあって、その収集品は膨大だ。この隠し部屋には貴重な逸品もまぎれているのでぜひ会場で探してみてほしい。
4.白の小部屋
これまでPLAY! MUSEUMで実施された企画からこっそりこっそり盗んできた品々を展示する「白の小部屋」。大どろぼうの心をつかんだ酒井駒子さんやさくらももこさんらの美術品が飾られている。
5.銀の庭
宇宙にあこがれる大どろぼうが盗んだのは、宇宙や星にまつわる15編の谷川俊太郎さんの詩。谷川俊太郎さんと谷川賢作さんの朗読や音楽に耳をすませて宇宙を感じてみては。
6.黒の壁
カラスが盗んだ靴下が壁一面に並ぶ「黒の壁」。暖かい家を作ろうとしたカラスが「あまりガッつくのも何やから」と少しだけ遠慮してできた片方だけの靴下のコレクションだ。
7.トリコロールの廊下
後継者を育てるための絵本を作ろうと考えた大どろぼうに“盗まれた”ヨシタケシンスケさん。「トリコロールの廊下」では、その絵本の原画を展示している。

8.光の蔵
一番奥にある「光の蔵」では大どろぼうの偏愛品やガラクタ(?)を展示。懐かしの品々を見てノスタルジーに浸るもよし、どろぼうになるための訓練ができる「どろぼうジム」で鍛錬を積むもよし、大人もこどもも楽しめるスペースだ。


遊び心満載の「大どろぼうの家」展。大どろぼうとはいったい誰なのか、そしてどんな人物なのか? ぜひ大どろぼうの留守中にこっそり家にしのびこんで、思いをめぐらせてほしい。
関連書籍
同展覧会のアートディレクターを務めた名久井直子さんが装丁やブックデザインを手がけた関連書籍も併設のPLAY! SHOPで販売中。
①『大どろぼうの家 大どろぼう 文・絵』
草刈大介、永岡綾 文 コジマユイ 絵(ブルーシープ)/装丁:名久井直子
②『どろぼうたち 大どろぼう 編』
伊野孝行 絵 鈴木智彦 解説(ブルーシープ)/装丁:名久井直子
③『谷川俊太郎詩集 星たち 大どろぼう 選』
谷川俊太郎 詩 大どろぼう 選 前康輔 写真(ブルーシープ)/BD:名久井直子
④『まだ大どろぼうになっていないあなたへ』
ヨシタケシンスケ 著 大どろぼう 訳(ブルーシープ)/BD:名久井直子

「大どろぼうの家」展
会場:PLAY! MUSEUM
〒190-0014 東京都立川市緑町3−1 GREENSPRINGS W3棟 2F
TEL:042-518-9625
会期:2025年7月16日(水)~2025年9月28 日(日)*会期中無休
開館時間:10:00〜18:00 *入場は閉館の30分前まで
入場料:一般1,800円、大学生1,200円、高校生1,000円、中・小学生600円
当日券で入場できます。土日祝および混雑が予想される日は事前決済の日付指定券(オンラインチケット)を販売します。
割引制度(併用不可)
①[立川割]一般 1,200円 / 大学生700円 / 高校生600円 / 中・小学生400円
*立川市在住・在学を確認できる免許証、学生証等をご提示ください
②[障害者割引]障害者手帳をご提示の方とその介添人1名は半額
③[相互割引]「一般」で入場の方は、同日PLAY! PARK を200円引きで利用できます
※チケット情報に関してはこちらをご覧ください
公式Webサイト:https://play2020.jp/article/dorobou