『illustration』最新号で特集の宇野亞喜良さん、田村セツコさんの個展が開催中

1月18日(水)発売の『イラストレーション』No.237では、イラストレーター、グラフィックデザイナーとして1950年代から常に第一線で活躍している宇野亞喜良さんと、1958年のデビューから現在に至るまで、「カワイイ」の体現者として活躍し続けている田村セツコさんを特集します。

現在東京では、宇野さんと田村さんの展覧会が開催中。ぜひ本誌と併せて、宇野さん、田村さんワールドを体感してみてください。

 


宇野亞喜良 万華鏡

イラストレーション:宇野亞喜良
デザイン:大島依提亜
写真:藤塚光政
写真:藤塚光政

宇野亞喜良さんの個展が、ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg) で1月末まで開催中です。

1960年代〜70年代、寺山修司演出の天井桟敷公演をはじめ、アングラ系の劇団を中心としたサブカルチャーと深く結びつき、狂気や毒気、エロティシズム、情念を孕んだポスターやイラストレーション表現で一世を風靡した宇野さん。

街に貼られたポスターが次々と剥がされたり、ポスターが先行して芝居の中身にまで影響を与えるようなことも実際に起きていたのだそう。20世紀末には、これら60年代のポスターが再評価され、宇野さんの美しさの中にスキャンダラスな妖しさを含んだ耽美的な世界は、いよいよ円熟味を帯びました。

宇野さんは「印刷というのはイラストレーションを確実に復元するんじゃなくって、出来上がったものがよければそれが一番いい」と、昔から印刷のマジックに強い関心を示してきました。

同展1階会場で展示されている俳句と少女をテーマにした作品シリーズ約20点は、『デザインのひきだし』(グラフィック社)編集長・津田淳子さんによる特殊印刷設計で新たな表現方法が試みられ、以前とは異なる作品として蘇っています。地階会場では、刈谷市美術館の協力の下、今回の印刷実験による新作の原点となる1960年代のポスター約50点を一堂見ることが出来ます。

まさに最新作と初期作品とのシンクロニシティの場と化した会場にて、時代を超え、普遍的な魅力を放ち続ける少女像(万華鏡)をお楽しみください。

宇野亞喜良 万華鏡

会期: 2022年12月9日(金)〜2023年1月31日(火) *日・祝休

時間: 11:00〜19:00

会場: ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg) 1F / B1

住所: 東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル(Google Map

入場料:無料

 


田村セツコ展 85歳、少女を描き続ける永遠の少女

展覧会チラシビジュアル 🄫田村セツコ
『おちゃめなふたごのさいごの秘密』(ポプラ社 1986年)🄫田村セツコ
ドッペルゲンガー 🄫田村セツコ

弥生美術館では、3月26日まで田村セツコさんの個展が開催されています。会場には、イラストレーションの原画200点(うち、展示のための描き下ろし2点)がずらり。

1階展示室では、手帳にハンカチ、アクセサリーなど、かわいらしいセツコ・グッズに加え、ヒット&ロングセラー『おちゃめなふたご』(ポプラ社)をはじめ、田村さんが描いてきたさまざまな童話挿絵の数々を紹介。

2階展示室では、大人の心に沁みるエッセイ・近年のコラージュ作品を中心に展示し、近年「すてきなおばあさん」としても注目される田村さんの秘密に迫ります。

2室をとおし「進化し続けるすてきなおばあさんで、永遠にあの頃の少女である」田村セツコという1人のヒロインの魅力を知ることが出来る展覧会です。さらに、普段使いの出来るグッズなども多数販売されるので、日常にかわいいトキメキをプラスしてみてはいかがでしょうか。

田村セツコ展 85歳、少女を描き続ける永遠の少女

会期: 2023年1月6日(金)〜3月26日(日) *月休

時間: 10:00〜17:00(入館は16:30まで)

会場: 弥生美術館

住所: 東京都文京区弥生2-4-3(Google Map

入場料:一般1000円/大・高生 900円/中・小生500円 *竹久夢二美術館と2館併せてご覧いただけます

*新型コロナウイルスの影響により、会期・休館日・開館時間が変更になる場合があります。必ず公式ウェブサイトをご確認ください。

 


イラストレーションファイルWeb 展覧会情報」のページには展覧会やイベントの情報を多数掲載中。ぜひご覧ください!

 

1月18日発売の『イラストレーションNo.237』では、それぞれ60年以上のキャリアを誇る、宇野亞喜良さんと田村セツコさんを特集します。現在予約受付中です。

 

『ファッションイラストレーション・ファイル2022では、210名がいまを捉え描き出した、さまざまなファッションイラストレーションを掲載しています。


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