映画、WEB、広告、音楽、アート……数々の新しい詩の運動を巻き起こしてきた注目の現代詩人・最果タヒさんの“詩の展示”「最果タヒ展」が、渋谷PARCOでスタートした。会期は今月20日(日)まで。
本展覧会は至る所に詩が展開された空間を、読者が歩き回って体験するインスタレーション。 2019年に開催された横浜美術館での展示を含む新作を、新たなタイトル「われわれはこの距離を守るべく生まれた、夜のために在る6等星なのです。」の基に公開している。
アートディレクションは、これまで最果タヒさんの書籍の装丁をはじめ、さまざまな企画でタッグを組んできたグラフィックデザイナーの佐々木俊さんが担当。渋谷PARCO館内のデジタルサイネージで展開されているモーション付きビジュアルや、会場併設のショップで買える記念グッズにも注目だ。
さらにさまざまなジャンルのゲストを招いた開催記念イベントや、渋谷PARCO各階でのコラボ企画など、関連イベントが多数予定されている。詳しくは公式Webサイトをチェック。言葉との新たな出会いを体験しに、ぜひ足を運んでみては。
<プロフィール>最果タヒ/1986年生まれ。詩人・作家。2006年、現代詩手帖賞受賞。2008年、第一詩集『グッドモーニング』で中原中也賞 を受賞。2015 年 、詩 集『 死 ん で し ま う 系 の ぼ く ら に 』で 現 代 詩 花 椿 賞 を 受 賞 。そ の 他 の 主 な 詩 集 に 『空が分裂する』『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(同作は2017年石井裕也監督により映画化)。 エッセイ集に『きみの言い訳は最高の芸術』『「好き」の因数分解』、小説に『星か獣になる季節』『十代 に共感する奴はみんな嘘つき』などがある。作詞提供もおこなう。清川あさみとの共著『千年後の百人 一首』では100首の現代語訳をし、翌年、案内エッセイ『百年一首という感情』刊行。2018年に太田市美術館・図書館での企画展に参加、2019年に横浜美 術館で個展開催、HOTEL SHE, KYOTOでの期間限定のコラボルーム「詩のホテル」オープンなど、 幅広い活動が続く。最新刊は、詩集『夜景座生まれ』(新潮社)。 Webサイト: http://tahi.jp
<プロフィール>佐々木俊/1985年仙台生まれ、東京在住。グラフィックデザイナー・アートディレクター。2010年多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。アドブレーン、グリッツデザインを経て、2016年デザイン事務所AYOND(アヨンド)を設立。これまで最果タヒの複数の著書、展示環境のデザインを担当。その他の仕事として、NIKE吉祥寺店の店舗グラフィック、東京国立近代美術館「デザインの(居)場所」宣伝美術、連続テレビ小説『エール』タイトルロゴなどがある。参加展示として、2018年太田市美術館・図書館『ことばをながめる、ことばとあるく―詩と歌のある風景』がある。Webサイト:https://sasakishun.tumblr.com
最果タヒ「われわれはこの距離を守るべく生まれた、夜のために在る6等星なのです。」
会場:渋谷PARCO4階 パルコミュージアムトーキョー
会期:2020年12月4日(金)~12月20日(日) *会期中休館日なし
休館日:会期中無休
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1
時間:11:00~21:00
入場料:一般800円/ミニ本付チケット1,800円
Webサイト:https://art.parco.jp
最新号『イラストレーション』No.228では画家のnakabanさん、絵本作家・イラストレーターの植田真さんを大きく特集。佐々木俊さんが審査員を務めた、第216回ザ・チョイスの結果も掲載しています。