40年以上にわたり、イラストレーターの登竜門として『イラストレーション』で開催されているコンペティション「ザ・チョイス」。毎号異なる1人の審査員が、応募作品の中から優秀作品をチョイスすることが特徴です。年4回の全入選作品は年度賞のノミネート作品となり、年度賞の審査は4人の審査員が一堂に会して、投票制で行われます。これまでに数多くのイラストレーターがザ・チョイスから巣立っています。
本記事では、ザ・チョイスに入選された方々に、応募してみて感じたことや、入選後について、インタビューを行いました。4回目に登場するのは、第232回審査(雪下まゆさん 選)で入選に選ばれた、鹿野里美さんです。
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鹿野里美

東京都在住。2021年、多摩美術大学生産デザイン学科テキスタイルデザイン専攻卒業。第228、232回ザ・チョイス入選。
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Q1
ザ・チョイスに応募したきっかけを教えてください。
イラストレーションのコンペを調べていたときに見つけたのがきっかけでした。入選して仕事につなげたいという気持ちが一番大きかったですが、「自分の描いた絵がイラストレーションとして通用するのか」「誰かの心に響くものになるのか」といった好奇心から、応募を決めました。
Q2
他のコンペと感じる違いはありますか?
年に4回応募のチャンスがあることだと思います。他のコンペは年1回以下のものも多く、制作のモチベーションを維持するのが難しいこともありますが、「ザ・チョイス」は短いスパンで締切があるため、作品制作のペースを保ちやすいです。私は制作に時間がかかる方なので、「〆切が近い」という感覚が常にあり、それがモチベーションの維持にも大きく役立ちました。
Q3
ザ・チョイスに入選して変わったことはありますか?
すぐに大きな変化があったわけではありませんが、イラストレーターやデザイナーに作品を見ていただく機会が確実に増えました。そして何より、「私の絵がイラストレーションとして通じるかもしれない」という自信を持てたことが、とても大きな変化でした。
Q4
ザ・チョイスからつながったお仕事、もしくは最近の印象に残っているお仕事を教えてください。

装丁:川名潤
『群像』2024年4月号のカバーイラストに採用していただきました。水戸部功さんの審査で入選した作品をきっかけに、川名潤さんからお声がけいただき、採用していただきました。「イラストレーションの仕事をしてみたい」と思い始めてから目標にしていたお仕事の1つだったので、「ザ・チョイス」からつながったご縁に心から感謝しています。
Q5
これからザ・チョイスに応募したい人へのアドバイスをお願いします。
とてもチャレンジしやすく、仕事につながるチャンスも多いコンペだと思います! 私自身、このコンペを通じて作品への自信が深まり、自分の絵を改めて見つめ直す良い機会になりました。入選すれば、より多くの方の目に留まる機会にもなるので、イラストレーターとしてチャンスをつかみたい方にはぴったりだと思います。
ザ・チョイス
次回の審査員:げみさん(イラストレーター)
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