イラストレーターの愛用品 第1回阿部結さん

イラストレーションを描く上で重要な“描く道具”。使い心地のよさや思い入れがあり欠かせない愛用品を、誰しも持っているのではないでしょうか。新連載「イラストレーターの愛用品」では、イラストレーターの方々に日頃使っているお気に入りの道具を教えていただきます。第1回は挿絵や装画、演劇ポスターなどを手がけるほか、近年では絵本作家としても活躍している阿部結さんです。

(連載のまとめはこちらから)

 


阿部結さんの愛用品

私の愛用品は、ミリペンです。線画で絵を描く際、私は主に、コピックマルチライナー、DELETERのネオピコライン3、STAEDTLERのピグメントライナー、この3種類を使用しています。線幅は0.03mmから0.1㎜間隔で豊富な種類があり、線幅が細いものは緻密で繊細な表現に、太いものは力強く大胆な線の表現に……と、目的に応じて使い分け、多種多様な表現で描くことが出来ます。

 

絵本の原画を制作する際は、イーゼルは欠かせないアイテムです。イーゼルに描きあがった絵本の原画をおいて並べ、次のページの絵を作っていきます。出来上がっていく絵を俯瞰して見ることが出来るので、イーゼルは大変便利です。本来の用途ではありませんが、わたしはイーゼル1つにつき、3枚原画を置いています。1冊の絵本が出来上がるころには、部屋はイーゼルと原画で埋め尽くされています。

 


阿部結さんの最近のお仕事

『なみのいちにち』(ほるぷ出版)

6月23日に阿部さんの新作絵本が発売されます。主人公は波。新しい太陽が登ると、波の忙しい1日が始まります。海に訪れる生き物や人々をさざ波で癒したり、時には一緒にはしゃいだり。海には不思議な出会いがあります。鮮やかな水彩で描かれる、海で起こるたくさんの出来事。1つひとつのシーンから、浜辺の温度や心地よい潮風を感じられます。阿部さんが描く優しく美しい海の絵本を、ぜひじっくりとご覧ください。

 

〈プロフィール〉

阿部結(あべゆい)

1986年、宮城県気仙沼市生まれ。中学校で美術教師を務めていた画家の父の影響を受け、幼少の頃から絵に親しんで育つ。パレットクラブスクール、あとさき塾にてイラストレーションと絵本制作を学び、書籍装画や演劇の宣伝美術などを数多く手がける。2020年、『あいたいな』(ひだまり舎)で絵本作家デビュー。以来、数多くの絵本作品を発表。絵本の作品に、『ねたふりゆうちゃん』(白泉社)、『おおきなかぜのよる』(ポプラ社)、『おやつどろぼう』(福音館書店)、イラストレーションの仕事に、『世界不思議地図』(朝日新聞出版)『鬼ばばの島』(小学館)ほか多数。


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