『海獣の子供』などで知られる漫画家・五十嵐大介さんの新作絵本『バスザウルス』が、2020年10月に亜紀書房より発売された。刊行を記念して、東京・青山ブックセンターでは原画展を開催中。全ページの貴重な原画を絵本のストーリーに沿って見ることが出来る。
森の中に捨てられ、何十年もの間忘れられていたボロボロのバス。とうとうある日、手脚がはえ、バスザウルスとなって動き出す。
歩き疲れたバスザウルスが休憩をしていると、乗り込んできたのはおばあさん。それから毎晩、決まった時間におばあさんを乗せてバスザウルスは夜の街をゆく。しかしある日を境に、おばあさんの姿は見えなくなり……。
秋の夜にぴったりの「不思議でやさしい夜の世界」が表現された作品。圧倒的な画力で描かれた五十嵐さんの原画を、ぜひ絵本と合わせて楽しみたい。
<プロフィール>
いがらしだいすけ/1969年生まれ。マンガ家。2004 年『魔女』(小学館)にて文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。2009 年『海獣の子供』(小学館)にて第38回日本漫画家協会賞優秀賞および第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。同作は 2019年にSTUDIO 4℃制作によるアニメーション映画も公開され好評を博した。その他画集に『海獣とタマシイ』(小学館)、絵本に『人魚のうたがきこえる』(イースト・プレス)などがある。
五十嵐大介 作『バスザウルス』(亜紀書房)刊行記念原画展
会期:2020年10月15日(木)〜11月4日(水)
会場:青山ブックセンター本店・ギャラリースペース
住所:東京都渋谷区神宮前5-53-67 コスモス青山ガーデンフロアB2F
時間: 平日 10:30~21:30 土日 10:00~21:30 (最終日のみ17:00まで)
Webサイト:http://www.aoyamabc.jp/fair/basuzaurusu
『バスザウルス』(亜紀書房)
『イラストレーション』No.228は画家のnakabanさん、絵本作家・イラストレーターの植田真さんを大きく特集。さらに「絵本作家がキーワードで選ぶ3冊」のコーナーでは、五十嵐大介さんを含む人気絵本作家8名が登場する。