髪型はキャラクターの個性を作る上でとても重要な要素です。髪の長さやカットの仕方はもちろん、毛を結んだりカールをつけたりしてスタイリングすることで印象がガラリと変わります。
本記事では、7月に刊行された『キャラクターデザインのための髪作画』(玄光社)から一部を抜粋し、魅力的な髪型のイラストを描くための、ヘアメイクアーティストのアレンジテクニックとイラストレーターの作画テクニックを合わせてご紹介します。
第3回のテーマは「ヘアアレンジを描こう -編み込み-」です。
(全5回・連載のまとめはこちらから)
ヘアアレンジを描こう
髪型はカットの種類のほかにも、結んだり、まとめたりしてアレンジすることができます。どのようなアレンジ方法や種類があるのか確認しましょう。
編み込み
髪の毛束をとって編んでいくヘアアレンジ方法。「みつ編み」のほか、「ロープ編み」や「フィッシュボーン」などさまざまな種類があります。ここでは、代表的な編み込み4種の編模様と構造を確認しましょう。
表みつ編み
髪を3本の毛束に分ける。赤の毛束を青の毛束の上に重ねる。
1.
髪を3本の毛束に分ける。赤の毛束を青の毛束の上に重ねる。
2.
3.
緑の毛束を青と赤の毛束を青の毛束の一番上に重ねる。
青の毛束を、緑の毛束の上に重ねる。1〜3のプロセスを繰り返す。
裏みつ編み
立体的で存在感があるみつ編み。編み目が上に向かっていくのが特徴。
1.
髪を3本の毛束に分ける。緑の毛束を青の毛束の下にくぐらせる。
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赤の毛束を緑の毛束の下にくぐらせ、間取りの毛束を真ん中にはさむ。
3.
青の毛束を赤と緑の毛束の間に入れ、1〜3のプロセスを繰り返す。
ロープ編み
ねじった毛束をクロスさせ、ロープのような編み目をつくるアレンジ。編み込みよりも簡単な構造でわかりやすく、おしゃれに見える。毛束は太めにとり、ふんわりと仕上げるのがコツ。
1.
髪を2本の毛束に分け、青の毛束をねじりながら赤の毛束に交差させる。
2.
赤の毛束もねじりながら、青の毛束の上に出して、編み合わせる。
3.
1〜2のプロセスを繰り返す。
フィッシュボーン
魚の骨のような編み目のヘアアレンジ。細かく繊細な編み目が特徴で、タイトに結ぶとスッキリと引き締まった印象に、ほぐすように崩すとふんわりとしたボリューミーな仕上がりになる。
1.
髪を左右の2本の毛束に分ける。青の毛束から3分の1ほどの毛をとり、赤に合わせる。
2.
赤の毛束からも同様に3分の1ほどの毛束をとって、青の毛束に編み合わせていく。
3.
1〜2のプロセスを繰り返す。とるときの毛束の量が少ないと細かく、多いと太くなる。
point ワンポイントの編み込みでアレンジする
編み込みはほかの髪型と合わせたり、前髪やサイドの一部に取り入れたりすることもできる。小物を使わなくても、立体感のある網目模様がアクセントになり、華やかな印象に仕上がる。
前髪
前髪をトップと一緒に編み込んで、カチューシャ風にしたヘアアレンジ。
サイド
前髪は残してサイドを編み込んだ、横側から見てもオシャレなヘアアレンジ。
『キャラクターデザインのための髪作画』(玄光社)
プロが教える基本的な髪型の構造や髪の描き方など、ヘアメイクと作画の両方の基礎知識を身につけられます。キャラに個性を与えるヘアレシピやアレンジも豊富に収録しています。