編集部ピックアップ! クリスマスシーズンに読みたい新刊絵本3冊

日々刊行されるたくさんの書籍のなかから、おすすめの作品をご紹介。今回はクリスマスシーズンに読みたい3冊の新刊絵本をご紹介します!

 

『はらぺこサンタのクリスマス』

はらぺこめがね 作(ほるぷ出版)
1,400円+税 装幀:漆原悠一(tento)

いよいよ明日はクリスマス。サンタクロースはプレゼントを配るために大慌てで街へと向かいます。ところが、はらぺこのまま飛び出してきたサンタクロースには、何もかもが食べ物に見えてしまい……? シュトーレンやミートローフ、ブッシュ・ド・ノエルに、ローストチキン。次々登場するクリスマスのごちそうに、あなたも思わずお腹が空いてしまうかも。食と人をテーマに創作活動を続けるはらぺこめがねの2人による、美味しそうなクリスマス絵本です。

 

〈プロフィール〉
はらぺこめがね/1983年徳島県生まれの原田しんや、1982年大阪府生まれの関かおりによる夫婦イラストユニット。ともに2005年京都精華大学デザイン学科卒業後、グラフィックデザイナーを経てイラストレーターとして独立。2011年はらぺこめがねを結成、2012年に『フルーツポンチ』(ニジノ絵本屋)で絵本作家デビュー。「食べ物と人」をテーマに、絵本や挿絵、ワークショップ講師等、広く活動をしている。『やきそばばんばん』(あかね書房)で第9回ようちえん絵本大賞、『みんなのおすし』(ポプラ社)で第11回ようちえん絵本大賞特別賞、第30回けんぶち絵本の里大賞アルパカ賞ほか受賞多数。

 


『3人のパパと3つのはなたば』

クク・チスン 作/斎藤真理子 訳(ブロンズ新社)
1,400円+税 装丁:伊藤紗欧里

韓国の絵本作家、クク・チスンさんが、ごく普通の生活の中にある「特別」を描き出した、心温まる物語です。舞台はクリスマスシーズンのソウルの街。子どもたちとの「特別な夜」に向かって、慌ただしく働く3人のパパの様子が淡々と描かれていきます。とうとう仕事を終えた3人が花束を持って駆けつけたのは、ハナ幼稚園の小さな音楽会。懸命に歌う我が子の姿を見つけて、顔がほころぶパパたちに、共感する方もきっと多いはず。毎日頑張る人にぜひ手にとって欲しい1冊です。

 

〈プロフィール〉
クク・チスン/絵本作家。大学でデザインを学び、絵本作家へ。ごくふつうの生活のなかに、特別なことがあると気づき、日常をまじめに生きている私たちの物語を絵本に込めて描きたいと考えている。日本での翻訳絵本は、本書と『3人のママと3つのおべんとう』(ブロンズ新社)がある。現在、韓国でひとり出版社moonmoonbooks (ムンムンブックス)を運営している。

斎藤真理子/翻訳家。1991~1992年、ソウルへ語学留学。2015年『カステラ』(ヒョン・ジェフンとの共訳)で第1回日本翻訳大賞受賞。訳書に『フィフティ・ピープル』(チョン・セラン著/亜紀書房)や、世界中で反響を呼んだ『82年生まれ、キム・ジヨン』、格差社会を描いた『サハマンション』(共にチョ・ナムジュ著/筑摩書房)など、多数ある。

 


『クリコ』

シゲタサヤカ 作(小学館)
1,400円+税 装幀:羽島一希

あるクリスマスの夜、我が家にやって来た「クリコ」。それからというもの、ぼくの元には毎日サンタクロースからのプレゼントが届くように。しかし喜んだのも束の間、毎日届き続けるクリスマスプレゼントがあふれ返っていき……。もしも楽しいクリスマスが毎日やってきたら? そして「クリコ」の正体とは? シゲタサヤカさんが送るユーモアたっぷりのクリスマス絵本で、笑って過ごしてみませんか。

 

〈プロフィール〉
シゲタサヤカ/1979年生まれ。2009年、第30回講談社絵本新人賞佳作受賞作『まないたにりょうりをあげないこと』(講談社)で絵本作家デビュー。絵本作品に『キャベツがたべたいのです』(教育画劇)、『オニじゃないよおにぎりだよ』(えほんの杜)、『いくらなんでもいくらくん』(イースト・プレス)、『たべものやさんしりとりたいかいかいさいします』(白泉社)など。


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