イラストレーションの世界に大きな足跡を残した和田誠さん。『イラストレーション』No.226では特集「和田誠」として、代表的な作品や親交のあった方々からの寄稿をとおして、多岐にわたる和田さんの仕事を振り返りました。
本記事ではその特集のなかから、親交のあったイラストレーターが和田さんに向けて描いたオマージュ作品を1点ずつご紹介します。それぞれの作品にこめられた和田さんへの想いとは……? 第1回は及川正通さんの作品です。
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及川正通さんから和田誠さんへのオマージュイラストレーション
思えば数えるほどしかお会い出来なかった先輩でしたが、「どう、元気、こないだのあの絵、面白かったね」と優しく声をかけてくれる和田誠さん。軽妙で洒落っ気、これは同義語かもしれないがいくら意味を重ねたって表現しきれないモダニズム、そして何よりも心から楽しんで描かれている和田誠のイラストレーションの世界に僕は憧れていました。
ある日、モダン・ジャズの話になって「君は誰が好きなの?」「ウェイン・ショーターです」「渋いところを持ってきたネー……」……。
出来ればこの話の続きがしてみたいです。
<プロフィール>
及川正通/1939年生まれ。1968年横尾忠則氏発足の「ザ・エンドスタジオ」に同人として席をおく。1969年横尾忠則氏の紹介で寺山修司に出会う。天井桟敷ポスター、舞台美術、『平凡パンチ』(マガジンハウス)、『プレイボーイ』(集英社)、『GARO』(小学館)などでイラストレーションを連載。1975年より『ぴあ』の表紙を描き、2011年まで36年間描き続けた。2019年より『デジタルぴあ』の表紙を描き続けている。
本記事は『イラストレーション』No.226の内容を本Webサイト用に調整・再録したものです。記載している内容は出版当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承下さい。
『イラストレーション』No.226では、2019年10月に逝去されたイラストレーター・グラフィックデザイナー和田誠さんを80ページにわたって特集しています。代表的な仕事の紹介はもちろん、親交のあった方々からの寄稿、オマージュイラストなど盛りだくさんの内容です。