【展覧会レポート】「ミッフィー展」がPLAY! MUSEUMで開幕

「誕生65周年記念 ミッフィー展」が、東京・立川市のPLAY! MUSEUMで7月10日(土)からスタートした。本展は、2020年夏に松屋銀座で開幕し、以後全国で開催されている巡回展。作者であるディック・ブルーナさんの直筆原画や創作メモなどおよそ250点の紹介に加え、会場となるPLAY! MUSEUMでは「ちいさなぬくもり・66のおはなし」という独自の副題の基、新たな楽しみを加えた展示が行われている。

エントランスを入るとすぐに私たちを迎え入れるのは、初期の代表作『ゆきのひの うさこちゃん』の原画。これらは作者のブルーナさんが、まだ色を塗って原画を作っていた時代の貴重な作品だ。

さらに会場の奥に進めば、原画が日本初公開となる『うさこちゃん おばけになる』、『うさこちゃんと ふがこちゃん』をはじめとした合計6作品の原画が展示されている。そのほか、絵本に採用されなかったカット、文章を推敲したメモなども公開されており、ブルーナさんの創作の過程を窺い知ることが出来る。

漫画家のさくらももこさん、絵本作家の五味太郎さんや酒井駒子さんらが、ブルーナさんやミッフィーに対する思いを語るコーナーも。

また、本展のさらなる見どころは何と言ってもPLAY! MUSEUMの特別企画だろう。元朝日新聞編集委員でブルーナさんと交流があったという森本俊司さんによる「66の解説」をはじめ、クリエイターらとコラボレーションしたオリジナル展示を、さまざまな体験をとおして楽しむことが出来る。

ミッフィーのような耳を付けて写真が撮影出来るコーナー。さまざまな素材や形の耳が並ぶ。制作はコスチュームクリエイターのイナドメハルヨさんによるもの。[kakurenbo(かくれんぼ)]:イナドメハルヨ
写真家・川島小鳥さんが撮り下ろしたうさぎの写真と共に、ミッフィーの原画が展示されている。
[みふぃみふぃ]:川島小鳥
クリエイティブ・ユニット「SPREAD」によるインスタレーション。絵本を構成する色とラインが、空間に解き放たれたように見える。
[物語はあなたの中にある]:SPREAD
展覧会アートディレクターの祖父江慎さんが手がけた作品。布団をかけてあげると、にっこりほほえむミッフィーが現れる。
[smile]:祖父江慎

ミッフィーの貴重な原画や、ここでしか見られないクリエイターによるオリジナルの展示。そして歓声が聞こえてきそうな、充実のお土産コーナー。本展は「ミッフィー展」をこれまで鑑賞していない人はもちろん、1度展覧会を見た人も、さらなる楽しみを味わえる内容に違いない。9月12日(日)まで約2カ月の会期のうちに、ぜひPLAY! MUSEUMへ足を運びたい。

 


誕生65周年記念 ミッフィー展

会期:2021年7月10日(土)〜9月12日(日)

会場:PLAY! MUSEUM

住所:東京都立川市緑町3−1 GREEN SPRINGS W3

開館時間:10:00〜18:00(入場は閉館の30分前まで)
*開館時間は変更となる場合があります。来場前に必ずWebサイトをご確認下さい。

休館日:会期中無休

Webサイト:https://play2020.jp

入場料(税込):特典付き、独自開催の「ぐりとぐら しあわせの本」展の料金も含む
一般1,500円、大学生1,000円、高校生800円、中・小学生500円
*そのほか各種割引は、Webサイトを要確認。


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