文学作品を題材にした装画を募集する、ギャラリーハウスMAYA主催の「装画を描くコンペティション」。昨年オリンピックと新型コロナウイルスの影響により中止されていた同コンペが、今年再開し、その受賞者が決定した。
今年の審査員は、ギャラリー主宰の大矢麻哉子さん、第一線で活躍するデザイナーである二宮由希子さん、藤田知子さん、宮古美智代さんの4名。今回は、審査員が1冊ずつ課題図書を決めるという初の試みも。応募者408名、応募点数902点から選考が行われた。
21回目のグランプリに輝いたのは、『ステパンチコヴォ村とその住人』(ドストエフスキー著)の装画を描いたま津田周平さん。
また準グランプリには宮尾豊彦さん、審査員賞として、加藤正臣さん(二宮由希子賞)、吉田雨水さん(藤田知子賞)、大庫真理さん(宮古美智代賞)、水翠さん(MAYA賞)がそれぞれ選ばれた。受賞作は、審査員であるデザイナー3名によってタイトルや著者名が加えられ、「表紙」として新たにデザインされた。
グランプリ
津田周平
「ステパンチコヴォ村とその住人」(ドストエフスキー著)/ ブックデザイン・二宮由希子
準グランプリ
宮尾豊彦
「ナイン・ストーリーズ」(J.D.サリンジャー著)/ ブックデザイン・藤田知子
二宮由希子賞
加藤正臣
「吾輩は猫である」(夏目漱石著)/ ブックデザイン・二宮由希子
藤田知子賞
吉田雨水
「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」(村上春樹著)/ ブックデザイン・藤田知子
宮古美智代賞
大庫真理
「わたしのいるところ」(ジュンパ・ラヒリ著)/ ブックデザイン・宮古美智代
MAYA賞
水翠
「ナイン・ストーリーズ」(J.D.サリンジャー著)/ ブックデザイン・宮古美智代
そのほかの入選者、最終選考者は、ギャラリーハウスMAYAのWebサイトで確認することが出来る。審査員の講評もとても参考になるものだ。