絵本作家・鈴木のりたけさんの個展が東京・武蔵野市吉祥寺美術館で9月19日(月・祝)まで開催中。
「仕事の現場を絵本にする」という発想で、2009年より絵本「しごとば」(ブロンズ新社)シリーズを手がける鈴木のりたけさん。「カラッとした絵で、情報をきちんと伝えたい」と鈴木さん自身が綿密な取材を重ね、それぞれの仕事の醍醐味を一枚の絵に落とし込む独自の手法で子どもたちの心をつかんでいる。
本展では、鈴木さん自身の“しごと”であった、新幹線運転士とグラフィックデザイナーを皮切りに、宇宙飛行士、消防隊員、女優、米農家、客室乗務員、特殊メイクアップアーティスト、プロサッカー選手、恐竜学者、オーケストラ団員、医者など、計20職種の“しごとば”の原画88点とラフ(コピー)を展示。これまでに刊行された6冊のシリーズをとおして、“しごとば”の変遷を探る。
ダジャレ好きな鈴木さんは、思わず声を上げて笑い出したくなるような「面白い」を発見して、絵本の形に落とし込むのも得意。デビュー作『ケチャップマン』(ブロンズ新社)から14年、常に革新的な手法で子どもたちの想像力を刺激し続けている。“しごとば”シリーズ以外の代表作の絵本原画約70点も展示し、進化を続けるのりたけさんの魅力に迫る。
ダジャレや絵探し、鈴木さんからの指令「●●をさがそう!」など、展覧会の楽しみ方も盛りだくさん。宝探しのように絵の中の「面白い」をたくさん見つけてみてほしい。
鮮やかな色彩や、遊び心あふれる緻密な表現にどっぷりとはまれる本展は、19日(月・祝)までと会期が迫っているのでお見逃しなく。
展示風景
〈プロフィール〉
1975年、静岡県浜松市生まれ。グラフィックデザイナーを経て、絵本作家となる。 『ぼくのトイレ』(PHP研究所)で第17回日本絵本賞読者賞、『しごとば 東京スカイツリー®』(ブロンズ新社)で第62回小学館児童出版文化賞、ほか受賞多数。 主な絵本作品に、「しごとば」シリーズ(ブロンズ新社)、『ぼくのおふろ』『す~べりだい』(PHP研究所)、『おしりをしりたい』『おつかいくん』『大ピンチずかん』(小学館)、『とんでもない』『なんでもない』 (アリス館)、『うちゅうずし』(KADOKAWA)など多数。
鈴木のりたけの”しごとば”展 進化する絵本の世界
会期:2022年8月6日(土)~9月19日(月・祝)
休館日:会期中はなし
場所:武蔵野市立吉祥寺美術館
時間:10:00〜19:30
入館料:一般300円、中高生100円(小学生以下・65歳以上・障がい者の方は無料)
住所:〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目8−16 コピス吉祥寺A館 7F
Webサイト:https://www.musashino.or.jp/museum/1002006/1003349/1003719.html