『サザエさん』『いじわるばあさん』(共に姉妹社)などで知られる長谷川町子さん。漫画家として国民的な人気を集める作品を生み出した一方で、彼女が絵本作家としても活躍していた事実はあまり知られていない。東京・世田谷区の長谷川町子美術館では、長谷川さんの絵本作家としての姿に焦点を当てた展覧会「町子の夢、絵本の世界」が2021年1月23日(土)からスタートする。
漫画に対する情熱と共に、絵本制作の夢も抱いていた長谷川さん。1947年、27歳の時に初めて出版した『象のおまわりさん』(姉妹社)をかわきりに、1950年代までに9冊の絵本を精力的に発表している。その後漫画の仕事に忙殺されしばらく絵本から遠ざかっていたものの、『サザエさん』連載終了後再び絵本制作に取り組み、1970年代には11冊を発行。生涯で20冊の絵本を世に送り出した。
同展では『象のおまわりさん』『わかめちゃん おとぎのくに号』『ふゆのお山』(いずれも姉妹社)などから、未公開原画を含む約80点を紹介する。色彩豊かで子どもたちへの温かいまなざしが感じられる作品は、漫画とはまた違った魅力がある。情緒豊かに描かれた長谷川さんの絵本の世界をぜひ堪能して欲しい。
町子の夢、絵本の世界
会場:長谷川町子記念館 企画展示室
会期:2021年1月23日(土)〜4月11日(日)
休館日:月曜日定休
住所:東京都世田谷区桜新町1-30-6
時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
入場料:一般 900(800)円、65歳以上800(700)円、大学生・高校生 500(400)円、中学生・小学生 400(300)円
※()内は20名様以上の団体、障がい者手帳をお持ちの方とその介護者
※美術館・記念館の両館をご覧いただけます。