デザイナー・アートディレクターの佐々木俊さんよる審査が、2020年8月19日に行われました。応募者は350名、応募点数はおよそ1,200点です。その審査の様子と結果をレポートします。
「JAGDA新人賞2020」を受賞し、詩人・最果タヒさんの著作など、装丁の仕事も数多く手がけている佐々木俊さん。猛暑の季節にもかかわらず、佐々木さん初めてのザ・チョイスには全国から多くの作品が集まりました。応募数はここ数年で最多。また、そのうち初挑戦の応募者が3割以上を占めており、佐々木さんの影響力の大きさが窺えます。
1次審査では、うず高く積み上がった作品すべてに目をとおし、「あり」と「なし」に振り分けていきます。序盤では、作品を前に少し考える様子もありましたが、後半にかけて判断のスピードは徐々にテンポアップ。1時間ほどですべての作品を見終わり、候補作を2分の1まで絞りました。
続いて、少しの休憩を挟んだ後は2次審査に入ります。1次審査を終えて、「なんとなく基準が見えてきた」と語った佐々木さん。その言葉とおり、一気に数を絞っていきます。「なしかな……いや、ありにします」と迷いを見せたのはほんの数作品のみ。目の前に置かれた作品に対して、揺らぎのない、スピーディーなジャッジが終始続きました。
この時点で残った候補者は40名ほど。ここからは、時間をかけて候補作と向き合います。まず、テーブルに並べた作品を見比べ、最終選考の候補から外れるものを1点ずつ選別。ある程度数が絞られると、次は、佐々木さんが特に気になると感じた約20名が「キープ」として選ばれました。
その後は、残された作品を、遠目で見たり近付いて確認したりと検討しながら、最終選考の対象者が決定。最後に、先ほどキープした作品群から入選10名、準入選6名をじっくりと選び抜きました。
審査後には、にこやかに「楽しかったです」と話してくれた佐々木さん。果たして、選ばれた作品はどのようなものなのでしょうか。
佐々木俊さんの詳しい審査評、そして気になる今回の入選作品は、2020年10月17日発売の『illustration』No.228に掲載致します。 審査結果は、以下のとおりです。
<入選>
●落合翔平、もんくみこ(埼玉県)●マナベレオ、しまはらゆうき、ユキオ“K”ソリッド(東京都)●及川真雪(神奈川県)●SHIKA、ミヤザキ(大阪府)●カンダシンジ(京都府)●奥村康(福井県)
<準入選>
●坂田藍美(茨城県)●Kyoko wake(千葉県)●SEIICHI、小山和哉、櫻井万里明(東京都)●さわともか(京都府)
<最終選考まで残った方々>
小山萌江(埼玉県)Mayuky Kahn、髙橋成道、大河紀、山本秀佑、鈴木絹彩、田渕正敏(東京都)荒井九美(神奈川県)でん(兵庫県)