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水戸岡鋭治 旅をデザインする
建物のパース画や図鑑などテクニカルイラストレーションからキャリアをスタート、近年は「ななつ星in九州」「九州新幹線」など、鉄道車両のデザインを多数手がけて、国内外のさまざなデザイン賞を受賞。鉄道デザイン界のカリスマと呼ばれる。
その仕事は、大量のスケッチやメモを繰り返して絵と言葉でアイデアを具体化し、会議、プレゼンテーション、技術者や職人に渡る図面まで「紙に描かれた絵」で完結する。
外観デザインの大胆な造形や配色だけにとどまらず、温かみのある天然素材を採用したり、和洋の伝統的意匠を取り入れたり、職人の手による贅沢な調度品を用いるなど、機能性一辺倒だった車内デザインに革命を起こし、ロゴ等のグラフィック関係までトータルに手がけ、近代デザインの行き過ぎた分業化にも一石を投じる。
ロングインタビューを通じて、自身の経験にも基づきながら「豊かさとは何か」を問い続け、「居心地の良い」空間と時間を提供して「思い出に残る旅」を創造する、その活動に迫る。 -
10人が誘う未見の地への旅 妄想旅行記
まだ自由に旅行に行けなかった時代、絵描きたちは知識と資料をもとに、想像力を膨らませながらまだ見ぬ土地の光景を描いてみせた。
現在のイラストレーターも、時間的・費用的な制約などから、実際に取材に行って絵を描ける機会は限られている。
そこで一計を案じ、10人の作家にまだ行ったことのない憧れの地を「脳内旅行」して、架空の旅行記を描いてもらうことにした。
実在する場所であればどこへ行ってもOK、そこで見たもの、経験したものは「妄想」の世界。
〈登場作家〉
網代幸介/いとう瞳/JUN OSON/中村隆/西淑/ヌトグラン/福田利之/藤井亮/横山裕一/吉岡里奈(敬称略・掲載順) -
外国在住のイラストレーターに聞く、外国暮らしと絵の仕事
海外に仕事の拠点を置いているイラストレーターたちは、なぜ海外で活動しようと考えたのだろうか。
また、それぞれの住む国で実際にどのように暮らし、働いているのだろう。
本特集では、ドイツ、メキシコ、台湾に住むイラストレーターを取材。
実際に住んでみて感じた魅力や大変さなどについてレポートしてもらう。
〈登場作家〉
たなか鮎子、フカザワテツヤ(TEPPiNG)、Nomii Rabbit(敬称略・掲載順) -
フィンランドのイラストレーター
日本から1番近いヨーロッパと言われるフィンランド。ムーミンやマリメッコをはじめ、テキスタイルやプロダクトデザインが日本でもよく知られている。
生活圏に深い森が隣接し、自然と共に豊かな暮らしが育まれているフィンランドで、今活躍する作家たちを訪ねた。
〈登場作家〉
イェンニ・ツォミネン、イェンニ・ロペ、エンミ・ジョルマライネンほか
『イラストレーション』No.215
2017年7月18日
A4変型判
定価:本体1,600円+税