力強いヴィジュアルメッセージが印象的な作品を多く世に送り出してきたアートディレクター・グラフィックデザイナーの上西祐理さんの創作の現在地点を紹介する展覧会「ギンザ・グラフィック・ギャラリー第403回企画展 – 上西祐理 Now Printing」が東京・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催される。会期は2024年９月３日（火）から10月23日（水）まで。
最小限の要素で高速に球が行き交う卓球の動的瞬間を見事に紙面に表現した「世界卓球2015」や、フェンシングの選手の躍動的な身体と共に剣の軌道を美しく科学的に視覚化した「Visualized Fencing. Yuki Ota Fencing Championships 2014」のポスターなど、作品にこめられた力強いヴィジュアルメッセージが印象的な上西祐理さん。
個展を開催するにあたりあらためて自分と、自分のデザイン活動と向き合い、「大好きなものに囲まれて、関わって、生きていきたいとの想いからデザイナーになり、私が作るものがまた、誰かにとって大切な何かになるようなものでありたいと思ってやってきました」と語った上西さんは、どこまでも正直で、作り出すデザインからもその誠実さが伝わってくるよう。
会場では、街中の壁や柱に貼られるポスターや、本棚やラックに置かれる本、といったように、日常的にグラフィックが貼られたり置かれたりするような自然な姿で作品を配置。１階には大小様々な印刷物＝Printed Matterの新作を、地階にはこれまでの仕事のアーカイブを展示する。そして会場には旅が大好きな上西さんのお宝も登場！ “展示を見る”という体験を超えて、上西さんの好きなものや美意識を作品群と共に楽しむことが出来る構成となっている。
そして１階は２週間ごとの展示替えを予定。少しずつ変わっていく、進行形の上西祐理展をお見逃しなく。
上西祐理 Yuri UENISHI
アートディレクター・グラフィックデザイナー。1987年生まれ。東京都出身。2010年多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業、同年電通入社、2021年独立、北極設立。 ポスター、ロゴなど単体の仕事から、ブランディングやキャンペーン、映像、空間、本、雑誌など仕事は多岐にわたる。今までの仕事に、世界卓球2015 ポスター / テレビ東京、2121年 Futures In-Sight 展 / 21_21 Design Sight、雑誌「広告」 / 博報堂、LAFORET GRAND BAZAR SUMMER 2018 & 2019 / LAFORET HARAJUKU、#SHEMOVESMOUNTAINS / THE NORTH FACE など。主な受賞歴：東京ADC賞、JAGDA新人賞、JAGDA賞、CANNES LIONS金賞, NYADC金賞、D&AD Yellow Pencilなど。趣味は旅と雪山登山。旅は現在45カ国達成。
【ギンザ・グラフィック・ギャラリー第403回企画展 – 上西祐理 Now Printing】
会場：ギンザ・グラフィック・ギャラリー
住所：〒104-0061 中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F/B1
会期：2024年９月３日（火）～2024年10月23日（水）
休館日：日曜日・祝日
会館時間：11:00〜19:00
入場料：無料
