日本文化に憧れて東京にやってきたイタリア人コミックアーティスト、ルカ・ティエリさんと、彼が敬愛する日本マンガ界のKING OF POP こと江口寿史さんの2人による展覧会「TOKYO ARTE POP トーキョー・アルテ・ポップ 江口寿史×ルカ・ティエリ展」が、東京・九段下のイタリア文化会館のエキジビションホールで開催される。会期は2023年9月1日(金)〜10月29日(日)まで。
タイトルとなった「トーキョー・アルテ・ポップ」とは、イタリア語で「東京ポップアート」の意。しかしながら、同展において、その語は特定の時代の芸術様式やムーヴメントを指すものではなく、2人のアーティストの間に流れる共感や情感、醸し出されるムードを表している。
日本の漫画や音楽に造詣の深いティエリさんと、ヨーロッパのコミックからも影響を受けながら、ポップな作風を確立してきた江口さん。2人の間に行き交う文化的視点は、ヨーロッパにおけるジャポニズムや日本の近代西洋化の延長線上でいまも引き継がれる文化的融合の縮図として見ることが出来るだろう。
異なる画材を使い、異なる画風を持つ2人に共通するのは、音楽やファッションといったポップカルチャーに対する鋭い感覚。現代日本のポップカルチャーが国内外から注目を集める今日、日伊両国のアーティストが軽やかな色彩とタッチで描き出す「東京」と「アート」と「ポップ」のいまを、ぜひ目で見て確かめて欲しい。
プロフィール
江口寿史 EGUCHI Hisashi
1956年熊本県生まれ。マンガ家、イラストレーター。1977年週刊少年ジャンプでマンガ家デビュー。斬新なポップ・センスと独自の絵柄でマンガ界に多大な影響を与える。代表作に『すすめ!!パイレーツ』『ストップ!! ひばりくん!』『エイジ』『キャラ者』など。1992年『江口寿史の爆発ディナーショー』で第38回文藝春秋漫画賞受賞。80年代からレコードや CD ジャケット、広告イラストレーションも数多く手がけ、ファッションやカルチャーを反映した作風は世代を超えて幅広い層から支持され続けている。
ルカ・ティエリ Luca TIERI
1978 年イタリア、トッレ・デル・グレコ(ナポリ近郊)生まれ。現在東京都杉並区在住のコミックアーティスト、イラストレーター。アメリカのジェイソン・ムラーズのアルバム『ビューティフル・メス──ライヴ・オン・アース』(2009 年)、日本のサニーデイ・サービスのアルバム『いいね!』(2020 年)のCDアートワークなどで音楽ファンにも広く親しまれる。ヨーロッパのコミックと日本のマンガ、映像や音楽、 雑誌イラストレーションや T シャツのデザインなど国境やジャンルや媒体といった既成の枠組みを超えたポップな作風が高く評価される。
スペシャルトーク&ライブ
日時:2023年10月5日(木)18:30〜
会場:イタリア文化会館ホール
登壇者:江口寿史、ルカ・ティエリ、楠見清(同展キュレーター)
ゲスト:曽我部恵一(シンガーソングライター)
参加費:無料
申し込み方法:参加希望の方は9月11日〜24日の間に申し込みリンクより応募必須。同リンクは9月11日にイタリア文化会館公式サイトに掲載予定(応募者多数の場合は抽選)。
【TOKYO ARTE POP トーキョー・アルテ・ポップ 江口寿史×ルカ・ティエリ展】
会場:イタリア文化会館 エキジビションホール
〒102-0074 東京都千代田区九段南2-1-30
TEL:03-3264-6011(代表)
公式サイト:https://iictokyo.esteri.it/iic_tokyo
会期:2023年9月1日(金)~2023年10月29日(日)
休館日:月曜日
会館時間:11:00〜17:00
入場料:無料