絵本作家・谷口智則さんの展覧会「絵本作家 谷口智則展~いろがうまれるものがたり~」が、美術館「えき」KYOTOで8月5日(土)から開催される。
谷口さんは、大阪在住の絵本作家。金沢美術工芸大学で日本画を学んでいた学生時代、「絵本作家になりたい」と思い立ち独学で絵本作りを始めた。
黒い紙に6色のアクリル絵具を用いて独特の印象深い世界を描き、2004年、『サルくんとお月さま』で絵本作家デビュー。サルくんが、森に落ちて泣いているお月さまを得意な木登りで空に返してあげるというストーリーは、「どこかで泣いている人を笑顔にしたい」という谷口さん自身の思いが発端となり、生まれたものだ。
また2013年には、いまも大人気の『100にんのサンタクロース』(2013年)を刊行。同作には、「世界中のすべての子どもたちのところにサンタが来るような世界になれば」という、谷口さんの切なる願いが込められている。
谷口さんの絵本作りに通底するのは、海外の絵本作家の展覧会を観てきた自身の経験から「たとえ言葉が通じなくても、世界中の子どもから大人までたくさんの人に、想いや感動を伝えられる絵本が作りたい」という思いだ。
また現在は、絵本の世界にとどまらず、カンボジアへの絵本支援、保育園や幼稚園、動物園の壁画やモニュメントの制作をはじめ、四條畷市PR大使としてサンタクロースのオブジェで地元の観光や街巡りのプロジェクトにも貢献。ライブペインティングやワークショップの開催、ギャラリー&カフェを経営するなど、活動の幅を広げている。
8月5日からスタートする本展では、代表作である『サルくんとお月さま』、『100にんのサンタクロース』をはじめ、『ワニのワッフルケーキやさん ワニッフル』(2016年)、『カメレオンのかきごおりや』(2020年)、『まじょのルマニオさん』(2015年)、『つきをなくしたクマさん』(2022年)、『1・2・3・4・5・6・7・8・9・10』(2023年)、『アマガエルのうた』(2023年)など、これまで谷口さんが手がけた約20タイトルの絵本から原画を中心に、サンタクロースの立体など300点を超える作品が展示される。
さらに会場では、展覧会オリジナルグッズの販売やサイン会も開催する。ぜひ夏休み期間中に足を運び、谷口さんの描く深く豊かな絵本の世界を、心ゆくまで冒険したい。
〈プロフィール〉
たにぐちとものり/1978年〜大阪府四條畷市生まれ。金沢美術工芸大学日本画専攻卒業。20歳の時に海外の絵本作家の展覧会を見て感銘を受け、独学で絵本作りを始める。2004年に『サルくんとお月さま』で絵本作家デビュー。フランスやイタリアなどでも絵本を出版。各地で展覧会やワークショップ等イベントも精力的に開催。近年では絵本の世界にとどまらず、カンボジアへの絵本支援、保育園や幼稚園、動物園の壁画やモニュメント制作、また四條畷市のPR大使としてサンタクロースのオブジェで地元の観光や街巡りのプロジェクトに貢献するなど、広範囲にわたり活動。作品を見ることが出来るギャラリー&カフェも経営。
谷口智則 サイン会
お1人さまにつき、本展図録・絵本など2冊までサインいたします。
会場:美術館「えき」KYOTO 「サイン会」特設会場
開催日:2023年8月5日(土)、10日(木)、11日(金・祝)、20日(日)、26日(土)
開催時間:各日13:00~17:00(終了予定)
*券面記載の整理番号順にサインをします。番号によって集合時間が異なります。
定員=各日50名
参加料金(図録1冊付き/税込)=2,200円(ローソンチケットにて販売/Lコード51568)
*サイン会は展覧会とは別会場になります。展覧会の入館は別途料金が必要です。
【絵本作家 谷口智則展~いろがうまれるものがたり~】
会場:美術館「えき」KYOTO(京都駅ビル内ジェイアール京都伊勢丹7階隣接)
〒600-8555 京都府京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 ジェイアール京都伊勢丹7階隣接
会期:2023年8月5日(土)~2023年9月3日(日) *会期中無休
会館時間:10:00〜19:30(入館19:00まで)
入場料:一般900円(700円)、高・大学生700円(500円)、小・中学生500円(300円)*
( )内は前売料金。2023年6月24日(土)~8月4日(金)まで前売券販売。
販売場所:美術館「えき」KYOTOチケット窓口(休館日除く)、京都駅ビルインフォメーション、チケットぴあ、ローソンチケット。
*「障害者手帳」をご提示のご本人さまとご同伴者1名さまは、当日料金より各200円割引。
公式ウェブサイト:https://kyoto.wjr-isetan.co.jp/museum/exhibition_2307.html
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