「エルマーのぼうけん」は、とらわれたりゅうの子を助けるために9歳の少年・エルマーが繰り広げる冒険物語を描いた児童書シリーズ。その日本初となる展覧会が、東京・立川のPLAY! MUSEUMで開催される。会期は2023年7月15日(土)〜10月1日(日)。
1948年から1951年にかけて出版された『エルマーのぼうけん』『エルマーとりゅう』『エルマーと16ぴきのりゅう』(文:ルース・スタイルス・ガネット、挿絵:ルース・クリスマン・ガネット)は、世界中で広く愛されるベストセラーシリーズ。
主人公の少年・エルマーがりゅうの子やその家族を助けるために冒険の旅に出て、その先々で出会う恐ろしい動物たちや不思議な病気、そして大人の人間たちといった困難に向き合い、助け出したりゅうの子・ボリスと共に乗り越えていくさまを描いた物語である。
同展では、70年以上前に描かれた130点を超える原画を日本初公開。目の覚めるような鮮やかな色使いで描かれた地図や表紙絵、鉛筆で繊細に描かれた挿絵は、どれも息を飲む美しさ。
そのほかにも、作者であるガネット氏が所蔵するダミー本(※)、自作の小さなオブジェ、挿絵を描くために作られたりゅうのぬいぐるみなど、貴重な制作の資料が展示される。
※ダミー本……手作りの本の原型
また、ワニの背中をジャンプして川を渡ったり、嵐の中りゅうと共に海を越えたり……4つのシーンを中心に、動物たちの鳴き声やりゅうの羽ばたきの音を聞きながら、光や映像、立体造作による演出によって主人公・エルマーになった気分で絵本の中の世界を冒険出来る展示も。
ミュージアムショップには、展覧会に合わせて作られたりゅうの子・ボリスのぬいぐるみやスノードーム、原画をあしらったカップ&ソーサーなどのオリジナルグッズがずらりと並ぶ。「エルマーのぼうけん」には欠かせない、歯ブラシやキャンデーといった物語に登場するアイテムにも注目したい。
併設のカフェでは、かわいらしいフードやドリンクなどのオリジナルメニューを展開。展示を見終わった後も、旅の余韻を味わえる楽しみがたっぷりと用意されている。
たくさんの人が想いを馳せた、少年・エルマーとりゅうの子・ボリスの冒険。シリーズをとおして描かれる「他者を受け入れ、知恵を使って問題を解決する姿勢」は、作者ガネット氏が、子供だけでなく大人にも向けて伝える一貫したメッセージである。
2人が出会うたくさんの美しい景色とその機転に富んだ冒険の旅路を目撃しに、ぜひ会場へ足を運んで欲しい。
【「エルマーのぼうけん」展】
会場:PLAY! MUSEUM
〒190-0014 東京都立川市緑町3−1 GREENSPRINGS W3棟 2F
TEL:042-518-9625
会期:2023年7月15日(土)~2023年10月1日(日)
会館時間:10:00〜18:00 (入場は17:30まで)
入場料:一般1,800円、大学生1,200円、高校生1,000円、中・小学生600円
※PLAY! MUSEUM での会期終了後、全国数会場を巡回予定