「葛西薫展 NOSTALGIA」ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で開催

東京にあるギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で、葛西薫さんの展覧会が9月8日(水)から開催される。

「サントリーウーロン茶」「ユナイテッドアローズ」などの広告や、パッケージ、CI、サイン計画ほか、小説や詩集の装丁や映画、演劇関連のグラフィック、動画制作など、多岐にわたる分野の仕事を手がけてきた葛西さん。

会場となるgggではおよそ30年ぶりとなる本個展には、「NOSTALGIA」(ノスタルジア)をテーマに、数々の新作が発表される。

「Bookman (blue)」
「ノスタル爺さんとクローバー」

「郷愁」、「望郷」などの意味を持つ「ノスタルジア」を、葛西さんは「意味のないもの、分からないものへの興味。その深層にあるもの」と解釈する。

定規を使うこと、墨を磨ること、絵具を絞り出すこと、鉛筆を削ることなど、そこに生ずる懐かしい匂いや音の輻輳……。それらの手作業が、葛西さんの身体に宿る太古の原始的な感覚を呼び起こし、自分の手(宇宙)をとおして湧き出てくる、「創作の断片を編集する喜び」が葛西さんにとっての「ノスタルジア」だ。

「陽朔にて」

地階会場では、新作のほか、ブックデザインを中心にプロダクト、オブジェなど、多面的な創作活動を紹介。また、2階のライブラリでは、ポスターの代表作や葛西さんが演出を手がけたCM作品の一部を編集した映像を見ることが出来る。そのほか、トークイベントなども開催予定だ。葛西さんの想い描く「ノスタルジアの世界」をぜひ体感して欲しい。

「怒れる手2」

 

かさいかおる/1949年北海道札幌市生まれ。文華印刷、大谷デザイン研究所を経て、1973年サン・アド入社。現在同社顧問。サントリーウーロン茶、ユナイテッドアローズ、とらや、TORAYA AN STANDなどの広告制作およびアートディレクションのほか、CI・サイン計画、映画・演劇のグラフィック、タイトルワーク、ブックデザインなど、活動は多岐にわたる。東京ADCグランプリ、原弘賞、毎日デザイン賞、亀倉雄策賞、などを受賞。著書に『図録 葛西薫 1968』(ADP刊)がある。

 


ギンザ・グラフィック・ギャラリー第384回企画展

葛西薫展 NOSTALGIA

会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー

会期:2021年9月8日(水)~10月23日(土)

住所:〒104-0061 東京都中央区銀座7-7-2 DNP 銀座ビル

時間:11:00~19:00

休館日:日曜・祝日

入場料:無料

TEL:03-3571-5206

Webサイト:https://www.dnpfcp.jp/gallery/ggg


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