【展覧会レポート】創作の楽しさに触れる「リサ・ラーソンの作り方 展」がPLAY! MUSEUMで開催中


東京・立川のPLAY! MUSEUMでは、「リサ・ラーソンの作り方 展」が開催されている。会期は2026年2月23日(月・祝)まで。

スウェーデンを代表する陶芸家であるリサ・ラーソン(1931〜2024)は、1950年代から始めた創作活動を通じて、動物を表した愛らしい陶器を中心に、世界各地で人々の暮らしを彩り、豊かにしてきた。日本では、陶器にとどまらず、リサのスケッチから生まれた絵本のキャラクター「マイキー」や、自身のライフスタイルにも注目が集まり、幅広い世代に支持されている。2024年に92歳で亡くなった後も、リサの作品は多くの人々に愛され続けている。

本展は、リサの制作プロセスを見て、知り、ワークショップを通じて自分も作ることを体験し、創作の楽しさに触れることができる展覧会だ。

 

第1部 リサ・ラーソンのものづくりを「見る」・「知る」

リサの作品は、成形から焼成までをリサが手がける1点ものの陶器(ユニーク・ピース)と、リサが原型を作り職人たちが量産する陶器、主に2つの工程で展開されている。本章では、世界中に届けられてきたプロダクトの制作プロセスをとおしてリサのものづくりを紹介している。

リサが実際に使用していた道具類やスケッチ、制作風景の映像、そして出来上がったプロダクトを通してその生産過程を「見て」「知る」ことができる。

リサが実際に使っていた道具類。
リサがアトリエで制作した原型。
プロダクトの制作工程サンプル。
制作のためのスケッチ。
制作のためのスケッチ。スケッチはほとんど日本初公開のものだそう。

 

第2部 私だけのリサ・ラーソンを「作る」

円形の大きな展示空間は、さまざまなワークショップに参加できるコーナーに。日本の窯元で制作された「リサ猫」の模様付け、猫のキャラクター「マイキー」にオリジナルの模様を付けるサンドアートボトル体験やぬり絵などが体験できる。本格的な制作体験だけでなく、親子でも気軽に楽しめるワークショップも開催され、自由に手を動かしながらものづくりの楽しさに触れられる空間になっている。

*ワークショップは一部有料・事前予約制

マイキー塗り絵は何枚でも可能。色鉛筆、マーカー、クレヨンなどを使って自由に手を動かしてみよう。

 

また、リサの原型をもとに、日本全国の窯元がそれぞれの個性を活かした陶器を作るプロジェクト「にっぽんのリサ猫」で制作された、「益子焼」、「丹波焼」、「信楽焼」、「瀬戸焼」、「荻焼」のリサ猫も展示されている。各地の風土や作り手を映し出したさまざまなリサ猫にも注目したい。

荻焼のリサ猫。制作:荻陶苑

全国各地の窯元やワークショップで制作された十人十色のリサ猫。
イラストレーター・福田利之さんが絵付けをした作品。
イラストレーター・umaoさんが絵付けをした作品。ぜひ会場で探してみてほしい。
会場内にはリサの制作風景を映した写真や映像が。楽しみながら、そして真剣に制作に取り組む姿を見ることができる。

 

第3部 リサ・ラーソンのゆくえ

リサの拠点であったスウェーデンは世界に先駆けて環境問題に取り組んできた国でもある。陶器は土からできているものの、一度焼成されると自然には分解されず、土に還れない。では陶器が壊れてしまった時や、出荷ができない作品はどうすればよいのか?

本章では、欠けてしまった部分を活かし新しい形で使える物にしたり、金継ぎをしたりなど、壊れてしまった物に対するアプローチや、リサイクルできたり分解が可能な素材を紹介し、そのヒント与えてくれる。

リサ自身も、しっぽが取れてしまった陶器を筆立てとしてリユースしていた。リサやリサの家族も壊れた陶器をリユースするなどして工夫し、サスティナブルな暮らしを日常的に大切にしていたそうだ。

 
リサが筆立てとしてリユースしていた作品。
汚れや欠けなどで出荷されなかった作品を別の役割でリユースさせた作品たち。制作:安藝俊郎、東洋美術学校デザイン室

 

また、本展オリジナルグッズも充実。リサのスケッチや陶器のイメージをあしらったグッズは、50種類以上。数量限定で1950年代から1980年代にかけて制作され、現在は生産が終了しているリサの希少なヴィンテージの陶器作品も販売している。

さらにカフェでは、猫の「マイキー」とハリネズミの「イギー」をモチーフにした、かわいいオリジナルメニューでリサや北欧の世界を最後まで楽しめる。

本展を通じて創作の楽しさと面白さ、そして可能性を知ることができるはずだ。創作をする人はもちろん、しばらく何かを作るという体験から離れている人にも、ぜひ作ることの喜びを味わってみてほしい。

 

<プロフィール>

リサ・ラーソン/1931年スウェーデン生まれの北欧を代表する陶芸作家。スティグ・リンドベリに見出され、スウェーデン最大の陶芸製作会社グスタフスベリ社で活躍。同社の黄金期を支える中心的なデザイナーとなる。1980年にフリーランスとなり、以後、数多くのクライアントと仕事をする。2022年、スウェーデンの芸術と工芸を刷新し、豊かにした長年の優れた仕事に対して政府から勲章を授与された。

 


「リサ・ラーソンの作り方 展」

会場:PLAY! MUSEUM

〒190-0014 東京都立川市緑町3−1 GREENSPRINGS W3棟 2F

TEL:042-518-9625

会期:2025年12月27日(土)~2026年2月23日(月・祝)

休館日:2025年12月31日(水)〜2026年1月2日(金)、2月8日(日)

開館時間:平日10:00〜17:00/土日祝10:00〜18:00 *入場は閉館の30分前まで

入場料:一般1,800円、大学生1,200円、高校生1,000円、中・小学生600円

*安全管理上、保護者1名につき子ども(小学生・未就学児)2名まで。保護者1名につき子ども3名以上の入場はお断りしています。子ども(小学生・未就学児)のみの入場はできません。保護者(20歳以上)の同伴が必要です

*一部ワークショップは有料・事前予約制です。入場料とは別に参加料(材料費込)がかかります

 

割引制度(併用不可)
①[立川割]一般 1,200円/大学生700円/高校生600円/中学生400円/小学生400円
*立川市在住・在学を確認できる免許証、学生証等をご提示ください。
②[障害者割引]一般 900円/大学生600円/高校生500円/中学生300円/小学生300円
*障害者手帳をご提示の方とその介添人1名は半額。
③[PLAY! 割]PLAY! PARKのレシートをPLAY! MUSEUMでご提示いただくと、当日に限り「一般」のみ当日券を200円引きで購入できます(オンライン購入不可)。

*いずれも税込
*未就学児無料

<ワークショップのラインナップ>
①スケッチ体験 Like Lisa(無料・予約不要)
②リサ猫 模様付け(有料・数量限定の事前予約制
③マイキーのサンドアートボトル(有料・予約不要)
④マイキーのぬり絵(無料・予約不要)
⑤マイキーのお皿 釉薬絵付け体験(有料・数量限定の事前予約制)*2月21日(土)、22日(日)の2日間限定

公式ウェブサイト:https://play2020.jp/article/lisalarson


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