junaidaさん初の大規模個展が東京・立川のPLAY! MUSEUMで10月8日(土)に開幕する。期間は2023年1月15日(日)まで。同展では赤や金に彩られた宮殿のような空間に、2006年のものから最新作まで、400点以上の原画が集結する。
『Michi』『の』『怪物園』(いずれも福音館書店)など、話題を呼ぶ絵本を次々に発表する気鋭の画家・junaidaさん。ヨーロッパの街並みを想起させる謎めいた世界に、細密に描きこまれた人物や背景。鮮やかな色彩の中に明るさと闇が共存するその不思議な世界観に、大きな注目が集まっている。
展覧会のメインビジュアルを飾るのは、junaidaさんが初の大規模展覧会に際して描き下ろした三連画の新作「IMAGINARIUM」のうちの1つ。同展では、これらの新作のほかにも絵本原画や一枚絵などの圧倒的な量の作品を浴びるように鑑賞することが出来る。
そのほか、オリジナルのミュージアムグッズはもちろん、『の』『怪物園』などのブックデザインを手がけるコズフィッシュによる広報物や図録のデザインにも注目したい。
artist statement
IMAGINARIUM
光も闇も引き連れて 絵筆に灯る 想像と空想
真っ白な紙、鉛筆、絵の具、これさえあれば、僕はいつでも満たされた気分になります。なんなら紙は真っ白じゃなくても、たくさん絵の具がなくても、一本の鉛筆と、何かの切れっ端でも手元にあれば、もうご機嫌です。
絵を描くことが、自分の内側にある何かを外へ表現する行為だとしたら、内から外に出すことで、自分の内面が満たされるのはなぜなのか、考えてみると不思議です。
表現と引き換えに、僕は何を手に入れているのか。何かを手に入れるのと同時に、何かを手放しているのだろうか。だから繰り返し絵を描くのだろうか。答えのない問いかけが、ひとつ、またひとつと浮かんできます。
こういう自分でもよくわからない問答のようなものが、いくつもいくつも僕のどこかに隠れています。僕はそれを具体的な言葉にするわけでもなく、答えを求めるわけでもなく、ただその問いが途切れてしまわないようにと、ずっと思いを巡らせてきました。
形のなかったその想像や空想が、僕の右手から絵筆へと伝わり、その先端に灯ったものが、たぶん、僕の絵です。
junaida ジュナイダ
画家。1978年生まれ。京都府在住。Hedgehog Books代表。
『HOME』(サンリード)で、ボローニャ国際絵本原画展2015入選。第53回造本装幀コンクール・日本書籍出版協会理事長賞(児童書・絵本部門)を『Michi』(福音館書店)が受賞。翌年に同賞を『怪物園』が受賞。ミュンヘン国際児童図書館発行の「ホワイト・レイブンズ-2021」に『怪物園』が入選。
最新刊に『EDNE』(白泉社)、近著に絵本『Michi』『の』『怪物園』『街どろぼう』(いずれも福音館書店)、画集『UNDARKNESS』(Hedgehog Books)など。
junaida展「IMAGINARIUM」
会場:PLAY! MUSEUM
〒190-0014 東京都立川市緑町3−1 GREENSPRINGS W3棟 2F
TEL:042-518-9625
会期:2022年10月8日(土)~2023年1月15日(日)
会館時間:【平日】10:00〜17:00(入場は16:30まで)
【土日祝】10:00〜18:00 (入場は17:30まで)
入場料:一般1,800円、大学生1,200円、高校生1,000円、中・小学生600円
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